スペイン女子サッカーリーグの仕組み【サッカー留学研究所】
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はじめに
2019年3月17日、スペイン女子サッカー界において歴史的な日となりました。
スペイン女子リーガ・エスパニョーラのアトレティコマドリード vs FCバルセロナ戦。ワンダ・メトロポリターノ(アトレティコマドリードホームスタジアム)で開催されたこのゲーム。なんと・・・。
観客総動員数6万739人を記録。
J1リーグの1年間の平均入場者数が、1位浦和レッズで3万5000人台ですから、観客総動員数6万739人がどれだけ凄い記録かお分かり頂けるかと思います。
近年スペインでは女子サッカーの発展に力を入れ始めました、その成果が女子サッカーの歴史的な日に繋がったと言えるのではないでしょうか。一時的な結果にとらわれず、次々と仕組みをアップデートするスペイン女子サッカー界。また今シーズンから、スペイン女子サッカーリーグの枠組みが変更されました。
これからスペインへ移籍したい選手や、女子スペインリーグに注目するファンは必見です。また日本の女子リーグ改善のヒントになるかも・・・。本記事では、昨シーズンまでと現在のスペイン女子リーグの仕組みについて解説します。
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昨シーズン(2018-2019)までのスペイン女子サッカーリーグの仕組み
昨シーズンまでは、スペイン女子サッカーリーグは大まかに3部構成になっていました。
Primera división/プリメーラ・ディビジョン。Segunda división/セグンダ・ディビジョン。Tercera división/テルセーラ・ディビジョンの3つのカテゴリーが基本です。
リーグ戦は9月上旬にスタートし、5月上旬に最終節を迎えます。
Primera división プリメーラ・ディビジョン
スペイン女子サッカーのトップリーグ。セミプロフェッショナルと言われるプリメーラディビジョンには、スペイン全土16チームが存在。このうちの12チームが、FCバルセロナやアトレティコマドリード、セビージャFCなどのラ・リーガに所属する男子チームも保有しています。
ホーム&アウェイ制。各チームの選手数は基本的に20−25人。2018-19シーズン1部には5名の日本人選手が所属し、活躍しました。
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Segunda división セグンダディビジョン
アマチュアリーグに分類されるセグンダディビジョン。全国に98チームが存在し、地域ごとに7グループに分けられていました。各グループ14チームの総当たり戦です。プリメーラディビジョン昇格の切符は、98チーム中たったの2チームにしか与えられませんでした。
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Tercera división テルセーラディビジョン
テルセーラディビジョンは、地域リーグです。各州のサッカー協会が運営しています。バルセロナのあるカタルーニャ州のリーグの試合日程については、こちらから確認できます。→http://fcf.cat/
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今シーズン(2019-2020)のスペイン女子サッカーリーグの仕組み
現在ラ・リーガに所属する多くのプロクラブが女子チームを保有しています。女子サッカーの中奥へ力を入れ始めました。
そしてより発展するためには、各クラブのみではなくそもそもの仕組みや環境の変化が求められました。
1部リーグ 『プリメーラ・イベルドロラ』
1部リーグ最新ニュース・試合結果:https://primeraiberdrola.es/
1部リーグ試合記録:https://futbolfemenino.rfef.es/es/primera-iberdrola/
トップリーグが『Primera Iberdrola』と名付けられ、昨シーズンのSegunda divisiónで7グループの首位同士での熾烈なプレーオフを制したDeportivo Abanca (山本摩耶選手所属)、CD Tacón (レアル・マドリードが買収を発表)を加えた16チームで全国で戦います。
今シーズンは3名の日本人選手がこのリーグでプレーしています。
1部リーグは名前が変わるのみでチーム数などに変動はありません。
上位2チームにチャンピオンズリーグ出場権が与えられ、15,16位チームは自動降格となります。
全国区化される2部リーグ 『レト・イベルドロラ』
今まで全国で戦えるチームはトップリーグの16チームのみでした。それが、合計で約48チームが全国で戦えるようになりました。
2部リーグが『Reto Iberdrola』と名付けられ、2018-2019シーズンの1部から降格した2チーム、2部リーグの成績上位30チームを加えた32チームによって構成。
そしてこの32チームを北と南16チームずつのグループに2分割して全国で戦います。
北部グループサイト 南部グループサイト
各グループの優勝チーム、計2チームは1部リーグへ自動昇格、各グループの下位2チーム、合計4チームが降格となります。
今まで地域ごとに分類されていた2部リーグが全国に変更されるのが今シーズン改正された大きなポイントです。
トップリーグ昇格をかけた闘いを繰り広げるチーム数は約3分の1に絞られました。
計98チームによって争われる3部リーグ 『プリメーラ・ナシオナル』
今シーズンからは3部リーグにあたる『Primera Nacional』も各州のサッカー協会ではなくスペインサッカー協会が運営することとなりました。昨季までの2部リーグに似た構成、14チームの7グループ、合計98チームによって僅か4つの昇格の権利をかけ争われます。
3部リーグ試合日程、結果(ページ上部Primera Nacionalから各グループのページに移動可)
各グループの1位7チーム+2位チームの中で最優秀成績を収めた1チームを含めた8チームによって昇格プレーオフが行われ、各グループの下位3チームは降格となります。
おわりに
昨シーズン、ワンダ・メトロポリターノで開催された試合に加えRCDエスパニョールVSアトレティコ・マドリードの試合もリーガ・エスパニョーラで使用されるRCDEスタジアムで行われるなど、歴史的イベントが彼女たちの競技の価値徐々に高めつつあります。
今年は、女子フランスワールドカップも開催され、同時に各国が女子サッカーの発展へ注力を始めました。特にヨーロッパではそれが顕著です。今回の新しいリーグ構成は未だ、どのヨーロッパリーグも扱っていません。そのため、今後多くの変更点が生まれる可能性があります。
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