【スペインサッカー紀行】ビーゴの街とセルタ・デ・ビーゴ
スペインサッカー紀行Vo,6は「ビーゴ」
この連載では、スペイン1部リーグに所蔵するクラブの都市を紹介していきます。スペインには美しい都市が多く存在し、そのすべての街にサッカー文化が根付いていると言っても過言ではありません。サッカークラブと共生するスペインの街々の歴史と暮らしに迫ります。
Vol,1では、バルセロナについてご紹介しています。
【スペインサッカー紀行】バルセロナの街とFC BARCELONA
ビーゴってどこ?
ビーゴはスペイン北西部にある大西洋に面した街で、リアス式海岸の風光明媚な景色が楽しめます。ガリシア州最大の人口(約30万人)を誇り、ポルトガル国境まで40kmと非常に近いところに位置しています。
街並み
ビーゴにはスペイン最大かつ世界有数の漁港があります。
こちらの漁港は、世界最大級の冷凍食品企業ペスカノバや、グループPSA(プジョー、シトロエン、オペルなどの自動車ブランドの製造・販売を行うフランスの多国籍企業。シトロエンがセルタの胸スポンサーを長年務める)のスペインの生産拠点があります。
そのため、州内一の工業地域になっています。
旧市街(カスコ・ベージョ)は、街自体が比較的新しいためそこまで大きくありません。
街の中心にはサンタマリア教会があり、小高い丘にあるカストロ要塞からはビーゴの街や青く美しい海を満喫できます。
またレストランやカフェが点在し、ピエドラ市場では海産物を食べ歩き、お土産を探すこともできます。
街の外れにはキニョネス・デ・レオン博物館(かつて宮殿だった建物を市立博物館として使用)がある他、サミル海岸やバオ海岸などの美しい浜辺があります。
港にはヨットハーバーがあり、大型クルーズも入港するため、スペイン最大の港町であることを実感できます。
さらに、港から船で30分のところに世界一美しいビーチにも選定されたことがある、
ロダスビーチのあるシエス諸島もあります。
レアル・クルブ・デ・セルタ・デ・ビーゴの歴史
レアル・クルブ・デ・セルタ・デ・ビーゴ(以下、セルタ)は1929年に創設されたクラブで、チームカラーは鮮やかな水色が特徴になっています。
プリメーラデビューは1939/40シーズンでしたが、最も成功を収めた時期は間違いなく1990年代後半から2000年代前半にかけてでしょう。
1998/99シーズン、ビクトル・フェルナンデス監督率いるチームがUEFAカップ準々決勝進出を果たします。それを、皮切りに、5シーズン連続で同大会参加を成し遂げました。そのヨーロッパでの活躍から当時のチームはエウロセルタと呼ばれています。
さらに2002/03シーズンにリーガ4位となり、2003/04シーズンでは、初めてチャンピオンズリーグに参加しラウンド16進出を成し遂げました。
しかし同シーズンのリーガ成績は19位と振るわず、セグンダ降格の憂き目に遭っています。
過去にリーガ優勝を達成したことは一度もなく、国王杯では準優勝を3回経験しています。
また個人成績に目を向けると、パイーニョ(1947/48)がピチチ賞、カニサレス(1992/93)、カバジェロ(2002/03)、ピント(2005/06)がサモラ賞をそれぞれ獲得しました。
バライードス
今年でちょうど90周年を迎える、セルタのホームスタジアム、バライードス(収容人数29,000人)のこけら落としは1928年12月30日。
レアル・ウニオン・デ・イルン相手に7-0で勝ちました。
スペインで開催された1982年ワールドカップの舞台のひとつにも選出されています。
また、過去に何度もスペイン代表の試合で使用されています。
さらに、16/17シーズンには悪天候で屋根が破損。
その結果、レアル・マドリード戦が試合前日に延期になるという珍しい事態が起こっています。
※出典
https://www.losotros18.com/la-liga/celta/balaidos-mermado-la-pretemporada-inicio-liguero/
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