4つのマーク|マンツー・ゾーン・ミックス・コンビのスペインサッカー戦術で守備力UP
はじめに
サッカーチームのディフェンス機能を分析する大切な要素の1つに、「敵に対するマーク」が挙げられます。マークの種類をしっかりと見極めること。それにより、攻撃側は守備組織を突破する糸口を発見することが可能です。また守備側はディフェンスの修正点を即座に見抜くこともできます。
『マークの概念は、”個人”と”集団”に分けられること』
『ミックスマーク・コンビネーションマークの概念』
など、まだまだ日本には伝わっていない言葉もあると思いますので、本記事では、サッカーにおけるマークの概念を説明します。
【合わせて読みたい!】スペインサッカー守備の個人戦術【マーク】
マークは、”個人”と”集団”に分類
個人におけるマーク=自分が担当するマーカー・スペースを個人単位で守る戦術=個人戦術。
たとえばサイドバックの選手でしたら、基本的にウイングの選手をマークします。これが担当するマーカーになります。近くにいる味方のセンターバック・ボランチorインサイドハーフ・ウイングとカバーできないスペース。このスペースが個人が担当するゾーンとなります。
※個人が守るスペースは、他のポジションの選手と重なっているイメージになります。
集団におけるマーク=チームのゲームプランをもとに生まれる相手の攻撃を相殺するマークタイプデフェンス戦略=チーム戦術。
この場合、チームの中でグループ・レーン・ライン・ゾーンによってマークタイプが変わる場合があります。つまり個人のマークをチームとしてゲームで発揮する戦略が、集団におけるマークの概念と言えます。
マークのタイプ
【個人戦術としてのマークタイプ】
①マンマーク
味方・敵・スペースとった「プレー状況」を考慮せず、担当する相手を追い続けるマークタイプである。
②ゾーンマーク
守備ブロックの形成時に生まれるスペース=ゾーンに入ってきた相手を捕まえるマークタイプである。
③ミックスマーク
味方・敵・スペースといった「プレー状況」を考慮しながら、担当する相手を一定のゾーン内で追い続けるマークタイプである。※マンマークとゾーンマークの融合。
【あわせて読みたい】スペインサッカー攻撃の個人戦術【マークを外す動き(デスマルケ)】
【チーム戦術におけるマークデフェンスタイプ】
①マンツーマンディフェンス
チーム全員が、味方・敵・スペースとった「プレー状況」を考慮せず、担当する相手を追い続けるマーク戦術である。現代サッカーでは見られなくなった。
②ゾーンディフェンス
チーム全員が、守備ブロックの形成時に生まれるスペース=ゾーンに入ってきた相手を捕まえるマーク戦術である。
③ミックスディフェンス
チーム全員が、味方・敵・スペースとった「プレー状況」を考慮しながら、担当する相手を一定のゾーン内で追い続けるマーク戦術である。※マンマークとゾーンマークの融合であり、現代サッカーの主流。
④コンビネーションディフェンス
チーム中で、グループ・ライン・レーンなどの条件に応じて、”個人が実行するマークタイプ”が変化する戦術である。※現代サッカーの主流。
終わりに
さてマークの種類について、「個人と集団」があること。そして個人と集団でマークに関する視点が変わることが理解できましたでしょうか?
特にコンビネーションディフェンスの活用は現代サッカーにおいて必須事項。日本サッカーは守備戦術が弱いとスペイン人の指導者に言及されています。
攻撃だけではなく、守備戦術の構築にも時間を割いてチームを組み立てれば、新たな戦術的駆け引きが生まれるかもしれませんね。ぜひ自分のチームで試してください!
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