【編集部コラム】スペイン育成ラ・リーガ・プロミセスが開催
5月末、アンドレス・イニエスタやフェルナンド・トーレスも幼少期に参加した、スペイン最高峰の7人制サッカー大会、第30回ラ・リーガ・プロミセス(以前の呼称は、ブルネテトーナメント)が、バレンシア州ビジャレアル(スペイン)で開催されました。
6月初めの週末には、昨年開催できなかった第29回大会がU13年代大会として行われました。
5月9日、スペインは2020年10月から続いた警戒事態宣言がようやく解除になりました。ワクチン接種も着実に進み、国内を旅行する人たちも少しずつ増え、徐々に日々の生活が「日常」に戻りつつあります。
長い規制や自粛が続いた後に行われる小学生年代の大会。ワクチン接種が進み、新規感染者数も確実に減ってはいるとは言え、選手の健康面を考慮し、昨年に続き大会中止という選択肢もあったようです。ただ、主催者側も徹底した感染対策プロトコルを用意し、大会は無事に開催されることになりました。
大会実施に当たり、感染対策として行われたのは、まず、大会前に全選手がPCR検査を行うこと。大会開催地に到着後は、毎日の抗原検査。そして、試合時以外は、マスク着用という中で行われました。試合後もロッカールームには長居できず(シャワーも不可)、大会敗退後に他の試合を観戦するために会場に残る事も許されませんでした。
第30回大会決勝戦FCバルセロナ対セビージャ(3-0)
第29回大会決勝戦セビージャ対ビジャレアル(0-2)
試合観戦は、選手たちの身内や大会、スポンサー関係者のみ可能となり、上限は1000人に設定されました。大きな声を出すことも禁止となりました。家族や友人からの大声援を受けるのが当たり前となっているこのようなスペイン育成年代の大会としては、少々奇妙な光景ですが、大事なのは、ラ・リーガに所属する合計20クラブ育成チームが一同に会し、全国規模の大会を無事に開催できたということです。
ようやく見えてきたトンネルの出口。ラ・リーガのハビエル・テバス会長も、来季のプロリーグ開幕に向け、「8月には、スタジアムに観客の60~70%は入れると思う」と、テレビ出演した際に発言しました。夏に掛けてワクチン接種が進みますが、このまま感染者も減り、サッカーだけでなく、スペインのスポーツに活気が戻るのを願いたいと思います。