ワールドカップでスペインを優勝に導いたスペイン代表選手まとめ
女子スペイン代表は、FIFA女子ワールドカップ(W杯)グループリーグ最終戦で日本代表を相手に0-4で惨敗した。
しかし、そこから巻き返し、決勝トーナメントでスイス、オランダ、スウェーデンを次々と破り決勝まで上り詰めた。
レアル・マドリード所属オルガ・カルモナ選手の決勝点でイングランド代表に勝ち、初のW杯優勝を遂げた。
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【監督】
・ホルヘ・ビルダ監督(41)
2010〜2014 U17スペイン代表
2014〜2015 U19スペイン代表
2015〜 A代表監督
90年代にヨハン・クライフと共にFCバルセロナでフィジカルコーチを努めていたアンヘル・ビルダの息子。2014年、女子部門のFIFAワールドコーチにノミネートされ、その4年後にはFIFA The Bestにもノミネートされている。実際、3回に渡りUEFA女子選手権優勝などアンダーカテゴリーで確かな実績を残しているが、A代表ではEURO、W杯共に決勝トーナメント1回戦止まり。選手たちの間でも不信感が漂い、2022年8月に代表のキャプテンを筆頭に15選手がホルヘ・ビルダ監督のトレーニングメソッドやコーチングスキルを「時代遅れ」としてスペインサッカー連盟に抗議し(一部のメディアでは監督の解任を求めたとも)長らく代表招集を拒否されるという国内スキャンダルに悩まされた。
【GK】
・ミサ・ロドリゲス(23)
所属チーム:レアル・マドリード
代表試合数/失点数:12/6
身長:173cm
体重:66kg
スペイン代表のスタメンGKとして期待されるレアル・マドリードの守護神。幼少期の頃は新体操を習うも、男子と混ざってサッカーをして遊ぶようになってからは、ラウール・ゴンザレスやファン・ニステルローイに憧れフォワードとしてプレーしていた。しかし、12歳でキーパーにポジションを変えてからはイケル・カシージャスを参考にしているという。
・エニス・サロン(21)
所属チーム:バレンシアCF
代表試合数/失点数:2/0
身長:167cm
体重:59kg
2010年、当時9歳のエニスは男子ワールドカップ(W杯)優勝を果たしたスペイン代表の守護神イケル・カシージャスに憧れてキーパーを目指した。すでに代表デビューも果たしており、今回自身初のW杯に挑む。
・カタ・コール(22)
所属チーム:FCバルセロナ
代表試合数/失点数:0/0
身長:170cm
体重:68kg
2018年U17ワールドカップ(W杯)で優勝し、ゴールデン・グローブを受賞。代表デビューはまだだが、ホルヘ・ビルダ監督は「現在、未来で通用するGK」と高く評価している。
【DF】
・イバナ・アンドレス(28)
所属チーム:レアル・マドリード
代表試合数/ゴール:46/0
身長:163cm
体重:60kg
今大会でキャプテンを務める、2020年からレアル・マドリードの守備を支えるセンターバック。スペインリーグ屈指の守備力に加え、ビルドアップもピカイチ。前回の欧州選手権ではスタメン落ちしたものの、2015年と2019年のW杯出場経験も誇るベテランである。
・オナ・バトリェ(24)
所属チーム:FCバルセロナ
代表試合数/:28/ゴール
身長:164cm
体重:54kg
憧れの選手はダニ・アウヴェスとルーシー・ブロンズ、持ち前のスピードでサイドを駆け上がる攻撃的サイドバック。FCバルセロナの下部組織で育ち、マドリードCFFとマンチェスター・ユナイテッドで6年間の武者修行を経て23/24から念願のバルサトップチームを果たす期待の右サイドバック。
・オルガ・カルモナ(23)
所属チーム:レアル・マドリード
代表試合数/ゴール:22/0
身長:160cm
体重:51kg
ウィングとしてもプレーできる左サイドバック。「女子クラシコ」の歴代初ゴールを記録。スペインメディアのインタビューでは「ファーに打つシュートが得意」と語っている。
・ライア・コディーナ(23)
所属チーム:FCバルセロナ
代表試合数/ゴール:3/1
身長:166cm
体重:55kg
ジャーナリズム学部の大学生とサッカーの二足のわらじを履くセンターバック。4歳でカルレス・プジョルに憧れ、DFとしてプレーし続けてきた。バルセロナではイレネ・パレーデスとマピ・レオンの控えだが、後者が代表のホルヘ・ビルダ監督と衝突し招集を拒否しているため、代役として招集された。
・ロシオ・ガルベス(26)
所属チーム:レアル・マドリード
代表試合数/ゴール:9/0
身長:174cm
体重:68kg
2016年、ベティス時代に前十字靭帯を断裂してから8ヶ月後、またもや前十字靭帯断裂および半月板を損傷という大怪我を乗り越え代表まで上り詰めたファイター。
・オイアネ・エルナンデス(23)
所属チーム:レアル・マドリード
代表試合数/ゴール:7/0
身長:165cm
体重:59kg
バスク州・ビルバオに拠点を置くアトレティック・クルブ下部組織からトップチームまで上り詰め、2023年夏レアル・マドリードに移籍。本職は右サイドバックだが、左SB、ウィングのポジションも対応可能なユーティリティ性の高いDFである。
・イレネ・パレーデス(31)
所属チーム:FCバルセロナ
代表試合数/ゴール:89/11
身長:177cm
体重:62kg
バスク州のレアル・ソシエダ(2008〜2011)とアトレティック・クルブ(2011〜2016)でキャリアを築き、強豪PSGで5シーズン過ごしたあと2021年にバルセロナに移籍。今回の招集メンバーで最も身長が高く、セットプレーの得点源でもある。
【MF】
・テレサ・アベレイラ(23)
所属チーム:レアル・マドリード
代表試合数/ゴール:14/1
身長:160cm
体重:59kg
サッカーコーチの父親とサッカー選手の兄に影響され、幼少期の頃はフットサルに没頭。ボランチとインサイドハーフ、どのポジションもこなせるがホルヘ・ビルダ監督いわく中盤のポジションを6つも対応可能で、「非常にクオリティの高いMF」と絶賛されている。
・アイタナ・ボンマティ(25)
所属チーム:FCバルセロナ
代表試合数/ゴール:46/16
身長:161cm
体重:51kg
初戦のMVP。13歳でFCバルセロナの下部組織に入団、卓越したパスビジョンとテクニックでチームを動かす司令塔として信頼を置かれ、守備面でもハードワークを怠らない。現代フットボールを象徴する万能型MF。
・イレネ・ゲレーロ(26)
所属チーム:アトレティコ・マドリード
代表試合数/ゴール:23/4
身長:168cm
体重:58kg
幼少期はフラメンコに励むも、心から好きだったのはサッカー。お兄さんがプレーしていたチームの試合観戦はもちろん、一緒にジネディーヌ・ジダンのハイライト動画を見るほどその情熱は強かった。彼女のプレーがレアル・ベティスの目に留まり、男子と混ざってプレーした上で実力を示し、プロへの道を切り開いた。
・ジェニフェル・エルモーソ(33)
所属チーム:パチューカ
代表試合数/ゴール:97/46
身長:174cm
体重:59kg
スペイン代表の歴代最多得点者。ホルヘ・ビルダ監督は「世界最高のトップ下」と絶賛。欧州選手権2回、ワールドカップ2回とビッグイベントの経験も豊富。
・マリア・ペレス(21)
所属チーム:FCバルセロナ
代表試合数/ゴール:1/0
身長:169cm
体重:65kg
昨シーズンの出場時間はわずか97分。負傷してしまったマイタネ・ロペスの代役として呼ばれたため、その実力は未知数。
・アレクシア・プテラス(29)
所属チーム:FCバルセロナ
代表試合数/ゴール:100/26
身長:173cm
体重:67kg
2021年と2022年のバロンドール受賞者が膝の大怪我を乗り越え、自身3度目のW杯に参戦。
初戦では途中出場、コンディション次第では今大会再注目選手となり得る。
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・クラウディア・ソルノサ(32)
所属チーム:レアル・マドリード
代表試合数/ゴール:9/0
身長:164cm
体重:54kg
スペイン代表アンダーカテゴリーでほぼ経験なくしてホルヘ・ビルダ監督の信頼を勝ち取った、
マドリードの中盤を支える フットサル出身のベテランMF。
【FW】
・マリオナ・カルデンテイ(27)
所属チーム:FCバルセロナ
代表試合数/ゴール:54/18
身長:164cm
体重:62kg
2018年コパ・デ・ラ・レイナ(女王杯)優勝をもたらした決勝点や2019年UEFAチャンピオンズリーグ(CL)決勝に導くゴールを決めるなど、大事な場面で「持っている」アタッカー。攻撃では4-3-3の最前線どちらのポジションもこなせる、ポリバレント性が特徴的。
・アテネア・デル・カスティージョ(22)
所属チーム:レアル・マドリード
代表試合数/ゴール:25/6
身長:160cm
体重:52kg
両サイドから切れ味の鋭いドリブルで仕掛け、仕掛け、仕掛けまくる。男子チームのヴィニシウス同様、観客を席から立たせるスペクタクルなプレーでマドリディスタのハートを掴んでいる。
・エステール・ゴンサレス(30)
所属チーム:無所属
代表試合数/ゴール:34/24
身長:163cm
体重:55kg
76試合39ゴールでレアル・マドリード歴代得点王に君臨するも、監督の好みに合わず契約更新されず。22/23シーズンも38試合21ゴールと絶大なゴール嗅覚を見せつけた。
・エバ・ナバーロ(22)
所属チーム:アトレティコ・マドリード
代表試合数/ゴール:8/2
身長:161cm
体重:52kg
ドリブルもさることながら、素早い裏の抜け出しにも要注意。22歳の若さで膝の大怪我を2回に渡り乗り越え、アトレティコ・マドリードを牽引。
・サルマ・パラジュエロ(19)
所属チーム:FCバルセロナ
代表試合数/ゴール:6/5
身長:174cm
体重:58kg
2021年まではサッカーと陸上の二刀流でアスリート活動していた。400m走の国際大会で金メダルを獲得するなど、陸上界においても輝く逸材だったが、前十字靱帯断裂+コロナ期間中の活動休止+バルセロナの移籍が重なって断念し、ついにサッカーのみに専念することに。当然、注目ポイントは彼女のスピードだが、ホルヘ・ビルダ監督は「フィジカルだけではない」と足元の技術も評価している。
・アルバ・レドンド(26)
所属チーム:レバンテUD
代表試合数/ゴール:27/11
身長:169cm
体重:63kg
憧れはイニエスタだが、長所はゴールネットを揺らすこと。30試合28ゴールでスペインリーグ得点王に輝いた。両足でシュートを打てて、GKとの1対1にも長けており、ヘディングも侮れない万能型FWである。