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セットプレーを無駄にしない!攻撃のコーナーキック構築方法と5つのアイデアを大公開!

はじめに

【セットプレー】20-30%、【組織攻撃】20%-30%、【トランジション】40%-50%

上記のデータは、サッカーの試合における得点率をプレー局面別に割り出したデータです。

守備戦術の発達した今日、ハイレベルの試合であればあるほど相手の組織的な守備を崩すことは容易ではありません。全得点の約30%がセットプレーから生まれる。その現実を考慮すれば、セットプレー構築は必須といえるでしょう。チームとしてセットプレーの構築を「なんとなく」で終わらせていませんか?もしセットプレーを準備していないなら、それは「チームとしての伸びしろ」です。この機会に是非取り組んでみてください。

目次[非表示]

  1. 1.はじめに
  2. 2.セットプレーの構築方法
  3. 3.攻撃のコーナーキックの構築方法
    1. 3.1.狙い
    2. 3.2.役割
    3. 3.3.アクション
    4. 3.4.合図
  4. 4.攻撃のコーナーキックのアイデア集
    1. 4.1.ニア空け/ファー空け
    2. 4.2.スクリーン
    3. 4.3.ゴールライン密集
    4. 4.4.ワンツー(ショートコーナー/2人)
    5. 4.5.アーリークロス(ショートコーナー/3人)
    6. 4.6.関連記事




セットプレーの構築方法

セットプレーの構築には3つの方法があります。指導者がすべてを考える。選手たちが自分たちで考える。もしくは、指導者と選手が共同で作り上げていく3つの方法があります。



長所
欠点
指導者

➀短時間でチームに落とし込みが可能。

②毎試合セットプレーを変えなければいけない場合に効果的。

③毎週末の相手の特徴に合わせた作戦を立てれる。クオリティーは高い。

➀選手たちに「やらされている感」が生まれる可能性。

②指導者の試合準備への負担が増える。アマチュアではコーチが足りていない場合があり、相性が悪い。
選手

➀チームへの浸透度は高い。

②チームビルディング効果あり

③コーチ陣の負担が減る

➀使えるセットプレーが決定するまでに一定の時間を要する。

②選手たちが「自分事」としてとらえる。

③クオリティーに欠ける。
指導者&選手

➀チームへの浸透度・落とし込み期間共に成果を出しやすい。

②指導者側と選手側のイメージの共有が可能。

③選手側の「やらされる感」を減らしつつ、セットプレーのクオリティー維持が可能。

➀使えるセットプレーが決定するまでにかなりの時間を要する。

②指導者の負担は大。選手に丸投げしないことで、コントロールは可能だが、話し合いの時間を取られる。

③妥協点を見つられない場合、選手と指導者の間に不満が溜まる可能性がある。

【合わせて読もう】2018ロシアFIFAワールドカップ・セットプレー分析総集①(全5回)

攻撃のコーナーキックの構築方法


基本的に決めることは、大きく分けて「狙い」「役割」「アクション」「合図」のつになります


狙い

いつ・どこから
どのタイミングでアクションを始めるか?
どこで
どの場所でボールを合わせるか、ゴールしたいか
誰に
誰にフィニッシュさせるか
どのように
狙いを持った全体のアクション


役割

キッカー
ボールを蹴る選手
ペナ入り
ペナルティエリア内に入る選手
キーパー前
キーパーをブロックする選手
セカンド
ペナルティエリア外で跳ね返りを回収する選手
リスク管理

セットプレー後の相手のカウンターに備える選手

ショート
ショートコーナーのためにキッカーにサポートする選手

アクション

おとり
一定の選手をフリーにするためにおとりになる選手
スクリーン
一定の選手をフリーにするために相手選手をブロックする選手
入り方
シュートする役割の選手の各フィニッシュゾーンへの入り方
etc...

合図

例)レガースを触る/両手を挙げる/ボールをバウンドさせる etc…


攻撃のコーナーキックのアイデア集

ニア空け/ファー空け

1.狙い

いつ・どこから
キッカーが走り出したら、ペナルティエリア外から走り出す
どこで
ファーに合わせる→ゴールエリアの角狙い
誰に

ファーにヘディングに強い選手を入り込ませて合わせる

どのように
ファーに2人・ニアに3人

2.役割

キッカー
⑩(名前を書く) ファーのゴールエリアの角を狙って
ペナ入り
④⑤⑧⑦⑨(名前を書く) ファーに2人、ニアに3人走りこむ
キーパー前
⑪(名前を書く) ファー方向への飛び出しをブロック
セカンド
⑥(名前を書く) ボールがどこに落ちるか予測
リスク管理


②③(名前を書く) 相手の人数を把握して、カバーとマークを明確にする

ショート
なし

【合わせて読もう】スペインサッカー守備の個人戦術【マーク】でディフェンス力を劇的に上げる


3.アクション

おとり

ニアの3人

スクリーン

キーパーへのスクリーン

入り方

ニアが最初に入り込む ファーは少し遅れたタイミングで

4.合図

例)レガースを触る


スクリーン

1.狙い

いつ・どこから
キッカーが走り出したら、ペナルティアークから入りこむ
どこで
ペナルティスポット
誰に

ペナルティスポットに一番ヘディングが強い選手を入り込ませる

どのように
シュートする選手がフリーになるために、マーカーをスクリーンする


2.役割

キッカー
⑧(名前を書く) ペナルティスポットを狙って
ペナ入り
④⑤⑦⑨⑩⑪(名前を書く) ファーに2人、ニアに2人走りこむ、スクリーンに1人・ペナルティスポットに1人
キーパー前
なし
セカンド
⑥(名前を書く) ボールがどこに落ちるか予測
リスク管理

②③(名前を書く) 相手の人数を把握して、カバーとマークを明確にする


ショート
なし

3.アクション

おとり

 ニアとファーの4人

スクリーン

ペナルティスポットへ入る選手についているマーカーへのスクリーン

入り方

ニアとファーは力強く入って、大きく相手を分断する

ペナルティスポットに入る選手は、プルアウェイしてからシュートゾーンへ入る

4.合図

例)両手を挙げる


ゴールライン密集


1.狙い

いつ・どこから
ゴールラインのGK前に密集する。ゴールエリア内
どこで
ゴールに直接入るボールを蹴りこむ
誰に

こぼれ球を狙う

どのように
ゴール前で競って、こぼれたボールを押し込む


2.役割

キッカー
⑩(名前を書く) ファーのゴールエリアの角を狙って
ペナ入り
④⑤⑦⑨(名前を書く) 全員ゴール前 GKの近くに密集
キーパー前
⑪(名前を書く) ゴールエリア内の飛び出しをブロック
セカンド
⑥⑩(名前を書く) ボールがどこに落ちるか予測。斜めの位置関係
リスク管理

②③(名前を書く) 相手の人数を把握して、カバーとマークを明確にする

ショート
 なし

3.アクション

おとり

ゴール前の選手4人

スクリーン

キーパーへのスクリーン

入り方

こぼれ球を狙う選手は、スペースを空けて位置取り

4.合図

ワンツー(ショートコーナー/2人)


1.狙い

いつ・どこから
キッカーがボールをセットした瞬間
どこで
ファーに合わせる 

GKとDFラインの間に速いボール ゴールに向かっていくボール

誰に

ファーにヘディングに強い選手を入り込ませて合わせる

もしくは折り返しをニアの選手が詰める

どのように
ファーに2人・ニアに4人


2.役割

キッカー
⑩(名前を書く) ファーのゴールエリアの角を狙って
ペナ入り
④⑤⑦⑨⑪(名前を書く) ファーに2人、ニアに2人、ペナルティスポットに1人、走りこむ
キーパー前
なし
セカンド
⑥(名前を書く) ボールがどこに落ちるか予測
リスク管理

②③(名前を書く) 相手の人数を把握して、カバーとマークを明確にする

ショート

3.アクション

おとり

ニアの2人

スクリーン

なし

入り方

一度ペナ外まで下がって、ワンツーが終わるタイミングを見てスタート

4.合図

例)右手を挙げる

アーリークロス(ショートコーナー/3人)

1.狙い

いつ・どこから
キッカーがボールをセットした瞬間
どこで
ペナルティスポットを狙う 

GKとDFラインの間に速いボール ゴールから離れるボール

誰に

誰かがボールに触る

どのように
4人1列でタイミングを少しずらして入る(ゴールエリア幅で)


2.役割

キッカー
⑩(名前を書く) ファーのゴールエリアの角を狙って
ペナ入り
④⑤⑨⑪(名前を書く) ファーに2人、ニアに1人、ペナルティスポットに1人、走りこむ
キーパー前
なし
セカンド
⑦(名前を書く) ボールがどこに落ちるか予測
リスク管理

②③(名前を書く) 相手の人数を把握して、カバーとマークを明確にする


ショート
⑧⑥ 1人はリスク管理をしていると見せかけてスタート

3.アクション

ショート
ワンツーの後、もう1つ低い位置の選手へパスして、アーリークロス
おとり

なし

スクリーン
なし
入り方

ニアがスタートしてから、順番に残りの3人がスタート

4.合図

例)ユニフォームを触る




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スーペルクラック編集部

スーペルクラック編集部

スペイン・バルセロナを拠点に活動。「本物のスペインサッカーをありのままに生き生きと伝えたい」そんな想いで日々コンテンツを更新する。ライター、サッカー監督、プレーヤー等、多岐にわたるスペイン在住邦人が執筆・編集。深くサッカーを学びたいあなたへ。

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