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【トレーニング】11対0 相手のいないトレーニングなど意味がない?

【動画】11対0 相手のいないトレーニングなど意味がない?

☆記事に出てくるスペインサッカー用語

Base(バセ)土台の意。ビルドアップの土台、相手一列目と二列目のライン間。

Cuadorado(クアドラード)四角。4人の選手間に生まれるスペース。


このトレーニングのメリット:


・成功体験がしやすい

・集団プレーのパターン化

・週末の試合に対しての対策を選手がイメージしやすい


このトレーニングのデメリット:


・選手のモチベーションが保ち辛い

・集団プレーのパターン化=他のコンテキストに対する適応能力が低下

・同じプレーを続けることは選手成⻑の妨げになる(パコ・セイルーロによると、3回同じ運動をするとその運動に慣れてしまう)


このトレーニングを成功させるためのポイント

・待ち時間を減らす

・自由度を与える。行う行動が決まっている=何も考える必要がない=何も学びがない

・ある程度の決まり事をつくる。何もない=自由すぎて何をすれば良いのかわからない

・相手選手のイメージを持たせる、判断の基準となる守備選手(ボールを奪わない)を置く

・選手たちが意識するべきコンセプトを与える。考える事がない=他事を考えてしまう=集中力の低下


オプション1:

決まった動き+決まったパスの循環


オプション2:

ビルドアップは自由な動き+2つのパターンから選ぶ

第一ラインの選手間で自由にパス交換

・守備選手が中の選手を切りながらセンターバックへプレス=サイドへ

・守備選手が外の選手を切りながらセンターバックへプレス=中を通してサイドへ

ルール

・第一ライン以外の選手の動きは自由

・Base を 1 人以上が埋める

・センターバックに対して、縦のパスコースを常につくる

・Cuadrado を常に 1 人以上の選手が埋める

このルールによって、選手は他の味方選手と埋めなければいけないスペースを探す必要が出てくる。


フィニッシュは自由

プレス回避からフィニッシュまでは自由

ルール:

・2タッチ以内

・自分の体の向きの範囲内でプレー

この二つのルールによって選手は次のパスコースを探す必要がある。

次のパスコースへボールを運ぶために、体の向きを準備しておく必要がある。


オプション3:

自由

ルール:
・Base を 1 人以上が埋める
・Cuadrado を常に 1 人以上の選手が埋める ・2タッチ以内 ・自分の体の向きの範囲内でプレー

キーファクター
・自分がパスラインを持っているのか、いないのか知る

・自分が誰を相手(コーン)にしているのかを知る

・コーンを相手に、戦術的な意図を持ってプレーをする(ピン留め、引きつける、突破する) ・味方選手が誰を相手(コーン)にしているのかを知る

・味方選手の意図を予想する

・どこに優位なスペースが生まれるのか知る

このルールとキーファクターによって、選手が自由に動きながら、その動きによって生まれるスペースにボールを運ぶことを求める。

例:

【合わせて見たい】試合の次の⽇に⾏える 選⼿のフィジカルコンディションを整えるトレーニング


石黒力蔵

石黒力蔵

愛知県出身、2013年高校卒業と共に、バルセロナへ指導者留学。 サッカー指導者ライセンスレベル2を取得後、バルセロナの大学でスポーツ科学を専攻。FCBarcelona Innovation hub プロサッカー指導者コース(大学院)受講中。 スペインの古豪CE JupiterとFF Badalonaにて全ての年代を第一監督、第二監督として指導。現在はEC Granollers にてユース年代のパフォーマンス向上部門の責任者を務めつつ、ユースAチームの第二監督兼フィジカルコーチとして活躍している。 さらにスペイン人指導者と共に、UNIQとしてバルセロナと日本で心理学を主軸としたサッカースクールを展開中。 Instagram→@riki_soccer_bcn

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