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選手の行動が変わるトレーニングの設定:ゴール方法



9vs9+1フリーマン

青チームはラインをドリブル通過で得点

赤チームは11人制ゴール2つに得点。(キーパー無し)

☆記事に出てくるスペインサッカー用語
Fuera de juego(フエラ・デ・フエゴ)オフサイド


得点方法を変えると、選手の行動が変わります。

赤チームは、ライン(横幅全て)を守備する必要があり、相手チームが数的優位(フリーマン)、さらにドリブル通過でのみゴールが出来るので、後ろでボールを回されても問題がありません。なのでハイプレスより、ブロックでの守備を優先する可能性が増えます。

反対に青チームは、大きいゴール二つ(キーパー無し)を守らなければいけません。赤チームはプレスが無ければ、どこからでもゴールを狙い始めます。結果的に、青チームがこのゲームに勝利するためにはハイプレスをして、赤チームにボールを蹴らせない必要があります。


トレーニング自体の設定によって選手がどのような行動をするのか知る事はとても大切です。選手達はトレーニングがうまくいく(勝利するための行動)を勝手に行います。

なので、ハイプレスのトレーニングがしたいのに、ライン通過やミニゴールという方法を設定してしまうと、トレーニング自体が選手達にブロック守備をするように促しているので、ハイプレスをするという現象が起こらない可能性があります。

この時に指導者からハイプレスをするように促したり、ハイプレスのキーファクターを説明しても、ブロック守備をするという解決方法を持っている選手達にはしっくりきません。


ゴール方法の他にも、選手の人数、数的優位の有無、スペース、トレーニング時間など、様々な要素が選手の行動に関わってきます。

これらの要素が選手のどの行動を促すのか知る事はトレーニングを設定する上でとても大切です。



石黒力蔵

石黒力蔵

愛知県出身、2013年高校卒業と共に、バルセロナへ指導者留学。 サッカー指導者ライセンスレベル2を取得後、バルセロナの大学でスポーツ科学を専攻。FCBarcelona Innovation hub プロサッカー指導者コース(大学院)受講中。 スペインの古豪CE JupiterとFF Badalonaにて全ての年代を第一監督、第二監督として指導。現在はEC Granollers にてユース年代のパフォーマンス向上部門の責任者を務めつつ、ユースAチームの第二監督兼フィジカルコーチとして活躍している。 さらにスペイン人指導者と共に、UNIQとしてバルセロナと日本で心理学を主軸としたサッカースクールを展開中。 Instagram→@riki_soccer_bcn

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